縁あり、人あり、我あり、そして今があり!

合掌

 皆様、猛暑と水不足に終止符を打つ雨が降り、秋に足を進めつつある今日この頃ですが如何お過ごしでしょうか。

 私達、NPO法人日本青少年更生社職員・会員一同は心身向上を目的とする当会必須課目である武道に取り組み、暑い時に敢えて体を動かし、汗を流し、この夏を打破して来ました。

 風を涼しいと思えることは、夏にのみ許された楽しみ。案外「苦にありて楽と出逢い、利を生ず」を実感できるのが世の常かと思われます。

 さて先日、東北地方の刑事施設で収容生活を送る男性から、お便りが届きました。 

決意、意志、志し、そして堅い悔悟の一念が一文字一文字から強く感じられ、当会理事会にて話題を呼びました。「文は心なり」、この言葉通りのお便りと受け止め、益々、更生についての方向性を今一度考えさせられました。人が何かを得ようとする時、必ず同じように何かを失います。分かり易く例えるならば、誰かを助けたり守ったりする場合、時として自らの意志やプライドを捨てなければならない事がありますし、お金を得るには働くという労力と時間を失います。得る物に何を思い、何を感じるかで、人は何かを失うという場面で折れない強固な軸が築かれて来ます。人は失う物が多ければ多い程、心に宝を積めるものと私は確信致しております。現在、刑事施設にて収容生活を送られ、本当に大変だと思いますが、己れを活かす為の好個の道場とし、己れの尻が腐るか畳が腐るか、苦しみに挑んで頂きたく思います。

 「見苦しき勝者より、美しき敗者たれ」

私はこの言葉を、立ち上がろうとする方々に贈ります。我れは昨日の我れならずです。

 仏教の教えに「一会同席五百生」というものがあります。意味は、電車やバスなどで隣り合っただけの見知らぬ人や、街ですれ違った通行人でも、五百回生まれ変わる前からその縁(えにし)が定まっていたというものです。

縁あり、人あり、我あり、そして今があり。

今の自分が縁から生じた命だからこそ、人との縁も命に等しく大切にしたいと考えております。

 最後に十五代 徳川家武芸指南役、柳生家々訓を紹介させて頂きます。

・小才は縁に出逢って縁に気付かず。

・中才は縁に出逢って縁を生かさず。

・大才は袖擦り合うた縁をも生かす。

そして、この世の全ての縁が仏縁である事を申し添えておきます。

合掌

                                                           NPO法人日本青少年更生社

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